1回目の受験について(不合格)
受験の動機
大学の学部が法学部だったのですが、卒業したこと以外は特に資格などは無く会社員として働きながら日々を過ごしていました。そんな日々の中で「このままで良いのか?」という漠然とした思いが生まれ、興味本位でしたが自分の実力を試したいと思い、宅地建物取引士試験と共に受験を申し込みました。
勉強期間について
11月上旬の試験当日に向けて、その年の7月ごろから勉強を始めました。過去問題集1冊を購入しそれを繰り返し解いていました。1日の勉強時間は30分から2時間で、全く勉強をしない日もありました。
また、これとは別に宅地建物取引士試験の勉強も同程度行っていました。特に勉強の計画を立てることもなく、ただひたすらに過去問を解くだけの日々で、最終的には過去10年分のものを5周ほどしたと記憶しています。
宅地建物取引士試験との同時受験について
いわゆる宅建試験ですが、民法の勉強は両方の試験勉強を同時にできると思い同時に受験を申し込みました。しかし、民法の分野以外は行政書士試験と宅建試験で出題範囲が異なり、民法以外にも重要科目は両試験で存在しています。
今になって振り返ると、同時受験は私にとってかなり無茶であったと思います。もちろん、すべての人にとって不可能なことではないと思います。しっかりとした計画を練りそれを実現できれば宅建と行政書士試験の同時受験同時合格も夢ではないと思います。
7月から勉強を開始し10月中旬の宅建試験と11月上旬の行政書士試験に挑戦するためのスケジュールの一例。
注意:あくまでも一例です。すべての方に当てはまるわけではないのでご注意ください。
注意:私自身はこのようなスケジュールはこなせず、これより長期間で時間を消化しました。
注意:独学や通信講座など勉強方法で必要な総勉強時間は変動すると思います。あくまでも参考にしてください。
行政書士試験で私が合格に要した総勉強時間・・・445時間(通信講座)
宅建試験で私が合格に要した総勉強時間・・・150時間(独学)
残り日数・・・宅建(105日と仮定)
行政書士(125日と仮定)
総勉強時間を残り日数で割る・・・宅建(1日当たり1時間24分)
行政書士(1日当たり3時間34分)
合計(1日当たり5時間25分)※宅建試験後は行政書士試験のみに集中できます(笑)
・・・すべて経験した今だからこそ必要な勉強時間の概算もできるわけですが、当時の私は大まかな計画を立てることすらせずに勉強に取り組んでいました。 独学での受験を検討している方は、必要な総勉強時間や勉強方法の情報収集をして勉強のスケジュールを立ててください。
失敗
まず宅建の試験がやってきました。「過去問も解けるようになってきたしなんとか合格できるんじゃないか」と思いながら会場の席に着きいざ問題を解こうとすると、、、
分からない用語がかなり多い、問題文が頭に入ってこない、よって回答も分からないといった状況でした。結果として50点中15点でした。
そして、そのような状況を半月程度で改善できる訳もなく行政書士試験も同じように大失敗でした。
失敗の原因
原因は主なものを挙げると
・勉強時間が足りなかった
・知識のインプット方法が過去問からのみであった
・スケジュール管理が全くできていなかった
この3点が大きかったと思います。
〇勉強時間については宅建と行政書士試験あわせて50時間ほどだったと思います。
しばらくは自信喪失
試験時の手応えと試験直後の自己採点で不合格は明らかだったので、やはり自分には無謀な試験だったのかと肩を落とすとともに、自信を喪失してしまいました。特にそれからは再挑戦のための勉強もせず1年間ダラダラ過ごしました。(本当に勉強している人からすると1回目の試験勉強も2回目の試験勉強もダラダラかもしれませんがそこはご容赦ください)
2度目の挑戦と合格
失敗から約1年が経過し試験に対する心の整理もついてきたころ、「一度挑戦したことなのだから最後までやり遂げなければいけないのでは?」と思うようになりました。また、仕事以外何もせずダラダラと過ごす日々に落ち着かなくなってきていました。
前回の反省から独学ではなく通信講座を利用しました。どうしても自分一人では合格への道筋を見つけることができなかったのです。そして通信講座の学習プランを参考に、学習スケジュールと勉強方法については計画を立ててから勉強に取り組みました。
また、他の資格との同時受験は自分には荷が重いと考え、難易度が高い行政書士試験から1個ずつクリアしていこうと考えました。
スケジュール
通信講座はフォーサイトの行政書士講座を受講しました。タイプはバリューセット1でした。
学習の開始は令和1年の12月中旬で、翌年の8月までは1日1時間の勉強を継続。
9月から11月上旬の試験までは1日2~3時間の勉強でした。
勉強スタイル
基本的に毎日の勉強は午前6時から午前7時までの1時間を勉強時間にしていました。
直前期の平日は朝の1時間と、仕事終わりから寝るまでの1から2時間。
直前期の休日は午前6時から午前8時、9時の2から3時間。
整理すると、、、
・直前期以外(8月まで):1日1時間。
・直前期平日(9月以降):1日2から3時間。
・直前期休日:1日2から3時間。
また直前期には、車通勤で職場まで片道30分なので車で講義の音声や、YouTubeの日本国憲法の朗読動画の音声を聴いていました。
総勉強時間
最終的には合計445時間でした。
どうして総勉強時間が分かるのかというと、毎日勉強が終わった時に何を何時間勉強したかを記録していました。勉強の途中で記録を見返すとこれまでの積み重ねが視覚的に分かりますし、勉強がつらい時でも「ここまでやってきたのだから」とモチベーションを維持することに役立ちます。
合格
結果として194点で合格。自己採点の時点で択一の点数では合格点に達しておらず、記述の採点次第だったので合格発表まで合格か不合格か分かりませんでした。
合格した後は特に行政書士として登録することはなく、職場にも特に報告等はせずに自己満足で過ごしています。そして、その年の4月までは再びダラダラと過ごし宅建の合格に向けて勉強を再開しました。
感想
良かったこと
良かったことしかないと思います。試験に合格したことは大きな自信になっていますし、試験勉強の中で得た知識(特に民法)は仕事や普段の生活の中で多少なりと生かすことができています。
また、試験のために勉強の計画を考え、実際に1日の内の少しかもしれませんが勉強時間を設け、継続して何かに取り組んだという経験は他の資格の勉強をする際に役に立つと思います。実際自分は行政書士試験合格後に宅建と測量士試験に合格しています。
悪かったこと
悪かったことは主観的には特にないです。登録しないなら意味が無いとか、行政書士より将来性のある資格の勉強をしろとかそういうご意見はあるかもしれませんが、自分は試験期間中や合格後一貫して特に後悔したことはありません。
おわりに
自分と同じような境遇で資格試験を受験しようか悩んでいる方はぜひ行政書士試験を受験してみてはいかがでしょうか。